小田中康裕
1964年 岩手県生まれ
1985年 岩手歯科技工専門学校卒業
1986年 国際デンタルアカデミーラボテックスク
ール卒業
国際デンタルアカデミーラボテックスク
ール勤務
1993年 Willi Geller oral design center(スイス)
留学、oral design メンバー認定
1995年 上北沢歯科勤務
1997年 有限会社バーレン開業
2011年 oral design彩雲開業
私の歯科技工の30%は、青嶋 仁氏のエッセンスでできている。
ノリタケは青嶋氏とインターナルライブステインを開発し販売し、それにより一層魅力的なポーセレンメーカーになった。そこには、氏の製作したケース、サンプル模型を掲載した広告によるところも大きく、氏のサンプルを見て世界は大変驚きショックを受け、世界の歯科技工士はその技術に憧れたはずである。
20代の頃の私は、例外ではなく青嶋氏のサンプルに憧れ、一所懸命にサンプルを何個か製作した。この私の作ったサンプルを皆さんに見てもらい、どのように私の技術が氏の影響を受けて成長したのかを見ていただけたらと思う。私は当時のサンプル製作が後の臨床に活き、Geller氏の目に留まる事にもなったのである。
こういった技術は「接木」と同じようなものであり、接木とは2個以上の植物体を、人為的に作ったり切断面で接着して、1個の個体とする事であり、2種類の植物を接ぎ合わせ、両方の長所を兼ね揃えた植物を作ること、果樹等の育種年限の短縮化,などに用いられる。我々は、こういった先人たちのテクニックの基盤があり、こんにちの技工があることをもう一度思い出し、青嶋 仁氏を追悼したいと思う。